アドバイザー

ばりこねっとでは、さまざまな専門職の方にアドバイザーとして加わっていただいております。

宇野洋太

精神科・児童精神科医師 博士(医学)

大学時代に障害のある子どもたち・ご家族と活動をするボランティアサークルに所属していたことをきっかけに、障害のある方々への医療・福祉・教育・就労などに興味を持つようになりました。以降、医師になってからも精神科医師として、知的障害・発達障害・精神障害のある方々の診療や、少年鑑別所や少年院といった矯正施設での診療、児童・成人福祉施設・就労支援施設へのコンサルテーションや嘱託等を行なってきました。

また研究領域においては、精神障害のモデル動物を使った分子薬理学的研究、発達障害の発症に関する因子の疫学・遺伝子研究、発達障害の診断評価技法の開発、発達障害児等に対する療育効果検証、発達障害学生に対する介入効果検証など、基礎研究から臨床研究、疫学研究まで比較的幅広く実施しております。

障害児者へのサポートとして、まだまだ支援者の個人の力量や経験でなされている部分が多いと感じております。そういったことの良さも必要だと思う一方で、世界に目を向けるとより先進的で、科学的に有効性が実証されたサポート技法などが多くあります。そうした世界中の同志の取り組みを日頃の支援に活かさない手はないと思っています。これまでの経験を活かし、世界中で発信されているアカデミックな面からの取り組みと、臨床的現場に即した取り組みとの架け橋となっていけたらいいなと思っています。

障害のある方々も含めた多様な方々が、社会の中でその人らしく暮らしていけるようになることを願うとともに、ばりこねっとの活動を通じて、そのことに少しでも貢献できたら嬉しく思います。


佐々木康栄

公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士・ファイナンシャルプランナー

大学・大学院で心理学を学び、特に知的障害・発達障害のある方々の支援について学び、学生時代には、小学生〜高校生などのお子さん達のサポートをさせて頂いておりました。

ライフステージに沿った支援に関心があったため、大学院卒業後はグループホームにて成人の知的障害者、自閉症者の生活支援や、療育センターにて未就学のお子さんの支援に携わってきました。

その後は、精神科領域にて発達障害の方々を専門にした、お子さんや成人、またそのご家族のご相談や療育指導等をさせて頂いております。元々の専門は心理職なのですが、様々な方々とお会いさせていただく中で、より福祉的なサポートや経済的な面でのご相談も少なくなかったため、より多方面からの支援の重要性を感じ、精神保健福祉士やファイナンシャルプランナーの資格を取得しました。そして、当事者の方やそのご家族、また支援者等の関係者の方々が孤立せずに、横の繋がりを作っていくことが重要であると考え、医療・教育・福祉・司法それぞれの領域で、様々な形で連携をはかっております。また、啓発活動の一環としての講演会や研修会の他、県内外の未就学〜成人の福祉施設へのコンサルテーションや嘱託等も行なっています。

これまでの経験が、ばりこねっとの理念である、「さまざまな価値観を尊重し、楽しく、自己実現可能な暮らしに貢献すること」に少しでもお役に立てればと思いますし、そのことが障害のある方々の地域社会での安心した暮らしに寄与できることを願っております。


門下祐子 

筑波大学人間総合科学学術院博士後期課程。東洋大学福祉社会開発研究センター客員研究員。

一般社団法人“人間と性”教育研究協議会幹事。千葉県障害者虐待防止アドバイザー。

宮崎県の特別支援学校教諭として、医療的ケアが必要な小学部児童や自閉症、知的障害のある高等部生徒らの担任を務める。また、校内の性教育推進委員長として、「全職員で性教育に取り組む」をキーワードに掲げ、教育活動を行った。

その後、早稲田大学大学院教育学研究科に進学し、修士号(教育学)を取得。

現在は、就労移行支援事業所および就労継続支援A型・B型事業所における利用者の性的行動と職員の支援に関する調査や、知的障害特別支援学校高等部における性教育の実施状況に関する調査研究などに取り組んでいる。

知的障害児・者を含むすべての人の「性の権利」が尊重される社会を目指し、研究と並行して執筆や講演活動、福祉事業所等へ性に関する支援のアドバイスも行っている。

【WEB記事】講談社現代ビジネスオンライン「知的障害者はセックスしてはいけないのか?」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76238